My wonder story

僕と音の旅物語 90ヵ国以上の記録(2012/4~2015/8月を参照)               未来はいつも変えてゆける。




Ireland :: 2012/11/28(Wed)




秋の2つのロングストーリー

劇のお話に続き その②の舞台は。。







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11月頭 僕は、Ireland へ飛んだ

まずは首都“Dublin”


この島に来た理由は大きく二つ


① 大好きな“アイリッシュ音楽”のルーツを探る為


② 数年前に見た 映画『Once ~ダブリンの街角で~』の影響


とあるミュージシャンの音楽人生の一ページを描いてるこの映画
“情熱”というモノを 全身で体現してるかの如く歌ってるシンガーの姿に、深く感動させられた


ここ Dublin は、一映画ファンとして来たに近い


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ここの楽器屋は、映画の中でも、一際印象的で好きだったシーンで使われてた所
(ってか、映画知らない人からしたら、普通の楽器屋さんだよね)



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(11.6 on Grafton Street in Dublin)

路上ライブ敢行

ここは映画の中で、主人公も路上ライブしていた通り
(ってか、映画知らない人からしたら、)






この夜はアイリッシュパブでも歌うことが出来た



出演者達がたまたま良かったのか、
地元のミュージシャン達の歌うオリジナル曲の空気が、
ロンドンとは、なんだか違う印象を受けた

メロディー、ギターのコード感、哀愁を少し帯びてて、
でも創作心で漲ってて、素晴らしかった

ireland gig (2)
(11・6 at The Bankers in Dublin)





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Dublin から、バスで二時間半
翌日、訪れたのは“Galway"


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アイルランドの人々に深く愛されてる街と聞いた

確かに、Dublinとは、大きく異なってた


街は小さく、海も傍で、
建物の色味も可愛らしくて、
ほっと出来るような、そんな街だった

夜は、アイリッシュ音楽を始め、沢山のパブが音で賑わってた


アメリカの旅を経たせいからか、そんな“音楽の街”がとても自然に映って見えた


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Galway に住むミュージシャンとセッション

彼には色々とお世話になって、、
“アイルランドと言えばギネスビール” 片手にふたりで、パブで音と酒に酔った




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(11.8 on William Street in Galway )

この街でも路上ライブを試みた

街中で歌うだけで、またグッと出逢いの輪が広がる

留学まだ始まったばかりという 日本人の女の子も話しかけて来た




Galwayには、計二泊三日したのだけど、
実は中日に “イニシュモア島” という小さな島を訪ねた


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フェリーに揺られて。。






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着いた人口わずか 900人あまりの島

ほとんどの観光客の移動手段は自転車

この手の“ギアー付き”マウンテンバイクに、
日本から 遠い 遠いこの島で乗ることになるとは、思ってもみなかった


人影もほとんどなく、
静かで、穏やかで、風の音を聴きながら自転車を走らせた。。



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道の途中で声を掛けたおじさんから、

「ミュージシャンなら 音楽が盛んな“Doolin”という村に絶対行った方が良い」と薦められた一幕




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ここはセーターの“アラン編み”発祥の、アラン諸島のひとつ

写真のようなカワイイお店が、世界のこの場所に存在することに
少し感動を覚えた


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島の観光名所のひとつという“崖”に到着

荒々しい波音立てる崖の下を覗き込んだ時、
正に生死の狭間に居るような気分になった


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島には、動物も沢山居て、とある馬に、
どんな気分で日々を送ってるのか、気になって伺ってみた


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この小さな家は、聞くところによると、
アイルランドに昔から言い伝えられてる“こびとさん”専用に建てられたモノだそう







さて、話はGalway 最終日に戻る


島のあのオジサンが言ってた“Doolin”という村が、どうしても気になって、

調べてみたら、アイリッシュ音楽発祥の、“聖地”と位置付けられてる村と知った


ちなみに僕の大好きな
アメリカ発祥の“カントリー音楽”も
歴史を紐解くと アイリッシュ音楽と深い係わり合いがあり、

直感的にこれはもう
僕の中で“Go”の合図が鳴り、予定を急遽変更して向かうことにした


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夜8時に到着し、宿泊先に荷物を置かせてもらい、

いざ、村に三軒だけあるというアイリッシュパブへ!!と足を踏み出したものの、、

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道は途中から、電灯も完全になくなり真っ暗。。
ライトなしで暗闇を歩くのはまさに 冒険だった

しかし夜空を見上げた途端 目に飛び込んできた
光またたく まばゆい星空。。


先の見えぬ微かな恐怖感と
何かが起こる未来への予感で心が騒ぎ出した


これらすべての行動力の根源は、やはり音楽への想いなんだと思う



一軒目のパブはあいにくこの夜はライブなし


でも最終的に
二軒目と三軒目を行き来し、
そのどちらともで、伝統のアイリッシュ音楽のセッションに参加することが出来て、満足だった


合間に、僕自身の歌の披露の時間も設けてくれて、
みんな、ほんとうに優しく迎え入れてくれた

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(三軒目のパブ)

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本場の音色
歴史、人生を感じさせる、三人の音の力



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僕も途中から、しばらく参加







途中、謎のオジサンが寄ってきて、
「そんなキミ達には、ハイこれ カンガルゥー 」的な感じで、

演奏してる僕らに 小さなカンガルーのピンを配ってくれた

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嬉しかったんだけど、
なんでカンガルーだったのか、今でもずっと気になってる




パブでのセッションのあとは、
出逢いが出逢いを呼んで、結果的に朝方まで、アイルランドの人々と、
ホテルのバーで歌って、盛り上がって、頬が疲れるほど笑って、ドンチャン騒ぎな夜を過ごした

あんなに愉快なパーティー、久しぶりだった

お国柄かみんなオープンで
明らかに酒豪で、そんな彼らに僕は感謝の気持ちでいっぱいだった


また会いたい、歌いたい、騒ぎたい






翌日

陽が差した Doolin は、
昨夜とまったく違う光景を用意して 僕を待っていた



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あの暗闇の道のすぐ横で、動物達が眠ってたなんて。。


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ウシと鳥達の交流風景 初めて見た



さて、
最後の訪問先として、これまた急遽選んだのは “Ennis”という町

昨晩、いろんな人から
「アイリッシュフェスティバルが開催されてるから」と薦められ、
また自分の直感を信じ、向かうことにしたのだ

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パブに入って驚愕した ミュージシャンの数

写真には映ってないけれど、ざっと30人近くは演奏してたと思う


凄いのは、ここのパブだけじゃなくて、この町の殆んどのパブがこの状態だった事


実はフェスティバル期間中は、
なんと世界中から、このアイリッシュ音楽セッションの為だけに人々が集まるのだそうだ


理由はきっとシンプル


みんな僕と同じ
ただ音楽が好きで、音のある場所に集まるのだ













こうして。。


僕のアイルランドでの旅が終わった

細かく書くと、沢山小さなストーリーが裏で眠ってるんだけど、書くとキリがなくなるからね


ロンドンでの生活もそう。。

読んでるみんなのストーリーもそうでしょう。。



見えない先は 想像し合おう



「事実は小説よりも奇なり」という言葉が好き
その通りだと思う





長かったWonder Story アイルランド編
読んでくれてありがとう











実は
次に行く国、もう決まってたりする



































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The play “Five days in March”   :: 2012/11/23(Fri)




秋の2つのロングストーリー

その①









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キッカケは街中で歌ってた時だった


とある男性が演奏後声を掛けてきた
『お芝居の中での演奏とか、興味ある?』


詳しい事はよく分からなかったが、彼はその監督ということで
いちお自分のお手製名刺を手渡し、
とりあえず詳細を改めてメール下さいと伝えた



そして翌日
運命めいたように、とあるカフェでその男性と再会を果たした

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互いに少々 驚きながらも
『今日中に 劇のオーディションの詳細をメールする』と彼は言い去り、


その言葉通り、深夜にメールが届き、なにがなんだかまだよくわからないまま

僕は翌日、オーディション会場へと足を運んだ



オーディションは、予想に反し一曲 (というか“半曲”) 披露しただけで終り
彼改め、監督の Bertrand Lesca から
劇 “Five days in March” の詳細を説明された


・公演は二日間

・演出上、小さなカフェを会場としたコト

・僕はそこで初対面した Ben Osborn というミュージシャンと共同で音楽を担当するコト

など。。



最後に 『キミが興味さえあるなら一緒にやらないか』 と伝えられ
直感的になんだか面白そうだったので、
二つ返事でOKと答えた



それから数日が経ち、初リハーサルの日がやってきた




場所を伝えられ、とりあえず向かった先は
住宅街に佇む謎の建物


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中はあまりに静まり返っていて、空き家のようで、
来る場所を間違えたんじゃないかと思わずにはいられなかった


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それでも足を止めずに、進んでいくと、、、


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そこではひそやかに、リハーサルが行われていた


シュールな音楽に、身体をうねらせながら、なにやら妖しい演技を求められてる役者達。。

でも確かにそこにある、全体から発せられてる“本物の情熱”



空き家のような空気と真剣なリハーサル空気とが合い交わり

体験したことのない 凄くシュールな空間がそこには在って
不思議と感動してしまい、、誰にも気付かれぬまましばらく その様子を眺めていた



思えばこの日が、役者のみんなとの初顔合わせの日だった


自分の役割は、劇中で音楽家Benと BGMを担当することと、
幾つかのシーンで、“ステージで歌うミュージシャン”というカタチで、持ち曲を披露することだった


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(音楽ミーティング 監督Bert と 音楽家Ben)



初日は、役者も僕もみんながみんな初対面なだけに、
緊張した空気がどこかあったけれど、
それから数週間、リハーサルを共に重ねていくことで、自然と和やかな空気が生まれていた


僕は心から役者のみんな、監督のBert、音楽家のBenのモノづくりに対する姿勢を尊敬している

別の面ではそれぞれ面白い個性を持った人達で、
ハロウィンの時期は、パーティー会場の地下で
みんなでお化け屋敷をつくって人々を驚かしたりなんかもして、、



本番の日が近づくにつれ、
終わってしまう淋しさが芽生え出していた


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いよいよ迫った本番。。


ここからの写真は
事前リハーサルと本番のモノを混ぜたモノ


デザイン関係を担当した女性 Joanna Duncombe 作品
彼女の写真の持つ空気が好きだ







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公演は二日間ソールドアウト、大盛況

初日は普段の自分のライブでは体感できない類の緊張感が身体中を走った


終演後、役者の一人が
『最後のセリフを言う時、終わってしまう淋しさが 急に胸に込み上げてきた』 と伝えてきた


僕は音楽を担当しながらも、
彼らの努力を間近で見ることが出来たからこそ、彼の言ってる意味を深く理解出来た

彼らに、心から“お疲れ様”を贈りたかった


モノづくりが、ひとまず完結という形を迎える時の気持ちは、
その作品に対してどれだけ意味のある時間を費やしてきたかに通じてる


終演後の打ち上げは、みんな幸せそうで
温かい空気でいっぱいだった




現在でも 監督Bertとの出逢いを心から感謝してる

一緒に音楽を担当したBenとも、
ふたりで、本番まで入念に打ち合わせして、気付けばホントに良いお友達



打ち上げに続き
劇翌日も、関わった何人かのみんなと、
開放されたかのようにパーティーで思いっきりはしゃぎまくった








この経験は間違いなく
ロンドンでの宝物

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