My wonder story

僕と音の旅物語 90ヵ国以上の記録(2012/4~2015/8月を参照)               未来はいつも変えてゆける。




タンザニアで強盗にあった話  :: 2015/08/31(Mon)












『タンザニアで強盗にあった話』





首都 “ダルエスサラ―ム”に到着したのは

8月26日 早朝の3時


バス会社のオフィスに待機し
日が出た翌朝、キャリーケースだけ
ひとまず預かってもらい 僕は街へと繰り出した



大通りを歩いていると

突然、男が話しかけてきた


見た目、こぎれいで今時のオシャレな格好をしている30歳ほどの男性


交わした会話の内容は
おおまかにこんな感じだった


男 『こんにちは! 君はミュージシャンかい? 僕もそうなんだよ。何してるんだい?』


自分 「今は街歩きをしているところだけど、後で昼のフェリーに乗って
ザンジバル島(有名な観光名所) に向かうところさ」


『お、いいね。ちなみに出身はどこなの?』


「日本だよ」


『おぉ! じつは僕の奥さんも日本人なんだよ。42歳の~~さん』


「どこで知り合ったの?」


『僕の勤めてる音楽スタジオさ。今から彼女に連絡かけてみるからちょっと待って。』


そう言うと、彼は携帯を耳にあて彼女のレスポンスを少しの間待った


 『うーん、、なんか今電話には出れないみたい。。

あのさ、これからほんの少しの時間でいいから 一緒に僕のスタジオでセッションしない?』



「いや、これから街の中心も見てみたいし

バス会社のオフィスに置いてきたキャリーケースも取りにいかないといけないから
12時のフェリーの出発時刻まで、もうあまり時間ないよ。」


 『あれ、フェリーは12時半に、安いものが出てるはずだよ』


 「あ、そうなの?」


 『今から中心地や、音楽スタジオに寄ってもフェリーには乗れるはずだから、一緒に遊ぼうよ。

とりあえず 友人がフェリー会社に勤めてるから彼に連絡とってみるよ。』



今にして思うと、、

“彼がミュージシャンである” という点を
疑ってかからずに信じこみ、心のセキュリティーを緩くしていた自分がいた


旅中にこっちを欺いたりするようなミュージシャンに会った記憶はなく

だから、いつもは警戒して相手にしない輩とは対照的に、
彼には早くも、少しの親近感を覚えるまでに至っていた



少しすると

『フェリーチケットを予約する為に、君の名前を教えてほしいと友人が言ってる』 と

電話を片手に彼が尋ねてきた


「いや、他のフェリー会社もあるんだったら、
直接まずフェリー乗り場に行って、値段などを見比べた上で、チケットを買いたい」


と はっきりとした口調で伝えると、彼は納得してか電話を切った



港には沢山のフェリー会社があり、
日々、顧客獲得合戦で火花が散ってるんだそう

だから彼の友人も事前に予約をとらせたくて必死なんだそう



彼からなんとなく納得のいく話を聞かされながら
また少し歩いていくと、、

大勢の人々が行き交う賑やかな場所に出た




『ここが、街の中心地さ』


彼がそう言ってきたところで、
僕らのすぐ横に一台の車が止まりドアが開いた

運転手は、体つきのいい
彼と同じくらいの30歳ほどの若者だった


『この運転主がさっき連絡をとっていた僕の友人さ。
フェリー乗り場まで乗せていってくれるっていうから、今からこの車で行こう!』 と


彼は、すこしこちらを急かすように誘いをかけてきた


しかし これはさすがにリスクが伴うな。。 と 直感的に思い

「会ったばかりの君達の車に乗ることはできないよ。ごめん、、、」 と断った



『心配しないで 僕を信じて!』


「いや、乗らないでいくよ」


『大丈夫だよ。 僕を信じて! 僕を信じて!』


情熱的にこちらを説得しようとする彼


“Trust me (ぼくを信じて)” 

この言葉を何度も熱く連呼する彼を信じてみるのも、ありなのかな。。


そう一瞬でも思った自分が、、、





甘かった。。。。。。





旅中の出会い


人の手助けを疑ってかかり
後で、“ごめんなさい。。” と 申し訳なく思うこともある

だから、善意かどうか見極めるのは
時に、とても繊細なことで、最後は自分の勘を頼る他ない


この時僕は意を決して

“彼らの手助けを借りる方” を選んだのだった


車は息つく間もなく発車し
助手席に座った彼はすぐに口を開いた


『じゃあ、銀行でお金を換金してフェリー乗り場でチケットを買ったあと、

君のキャリーケースをバス会社に取りに行って、最後にスタジオでセッションをしよう』


「タダでそこまで乗せっていってくれるの?」


『あぁタダさ。』


そうして走り出してから 数分後、、


途中で、見知らぬ20代半ばほどの若者も乗り込んできた


『彼も、君と同じく、これからフェリー乗り場に向かうお客さんだよ』


ふーん、、


『ねぇ、この曲知ってる?』


そう言うと、彼は少し前の日本のJPOPを大音量でかけだした


日本製だった彼らの車に元々入っていたものだろう


それから車はかなりのスピードを出しながら海岸沿いの道に出た


おかしいな、、


“10分もかからない距離にフェリー乗り場がある”と
人から聞いたはずなのに、もう結構走ってる


警戒心を完全に解いてはいなかったので多少不安になり
助手席にいる彼に、後ろから確かめてみた


「ねぇ、フェリー乗り場ってもっと近くにあるんじゃないの? ほんとに今向かってるんだよね?」


『大丈夫。いいから僕を信じて。』


彼の声音からは、力強い自信が感じ取れる


『あのさ、ちなみに、銀行に先にいくか、そのままフェリー乗り場に向かうかどっちにしようか?』


「うーーん、じゃあ先に銀行で。。」


こうやって普通に対応する彼が目の前にいても
何故だか胸が騒ぎ出していた


時々、運転手の男と
個人的なことを静かにスワヒリ語で何かしゃべってるのも気になった

それに、こちらに話しかけてくる時はいつも明るいが、
背中を向けてる時は、彼の肩からどこかただならぬ空気が出ている気がしてならなかった


依然、大音量でJPOPをかけながら、
車は人通りのない、静かな住宅地へと入り、突然停車した


そして次の瞬間


さっきまで穏やかだった車内の空気が一変して殺気立った


運転手が前から後部座席にさっと移ってきて
客だったはずの隣の男と一緒に、僕の体を抵抗できぬように押さえ込み
ポケットの中をあさり出したのだ


『金を出せ。』


彼らが本性をあらわにした


助手席の彼の手に、財布、スマートフォン
そしてパソコンなどが入ってた手持ちの肩掛けバックが行き渡る


両サイドの二人は、ポケットにとどまらず
靴下の奥までくまなく自分の体をまさぐってきた


ベルトも外され
パスポート、銀行、クレジットカードが入ってた
大事な入れ物も含めてすべて、彼の手に渡った



『持ってるお金全部だせよ。これで全部だろうな?』

『銀行のパスワードはなんだ?』


それだけは言いたくない。。と思い、口ごもると


顔面を殴られ

『教えろよ!殺すぞテメ―!』と彼は脅しをかけてきた

つい数分前まで、こちらに笑顔をふりまき、
手助けしようとしてくれていた男のあまりの豹変ぶり。


人間の怖さをみた。


お金よりも命

それはわかってる。


仕方なく渋々と彼にカードの暗証番号を伝えた

「番号は~~だよ」


それでも、彼は執拗に

『これで絶対あってるんだな? もし違ってたら殺すぞテメ―。わかったか?』と

すごい見幕で何度も脅したててきた


終始殺気立っている車内に
大音量で流れていた陽気なJPOP音楽


なんだかキューブリックの映画みたいな矛盾だ


きっと叫び声やどなり声を外にもらさない為のひとつのアイデアだったんだと思う



人通り手荷物を物色し終えた彼に、おそるおそる思いを伝えた


「お願いだからギターだけはもっていかないでくれ。」


『安心しろ。用のない手荷物と一緒にあとで返してやる』


隣の男に押さえつけられたまま
車はまた走り出し、近くの銀行に到着した

『いいか? もしも暗証番号が違ってたらお前を殺すからな!』


相変わらずの見幕で、最終の確認をし終えると
助手席にいた彼は、一人でATM に向かった


車内に残った仲間の二人。そして自分


両サイドのドアは自動式で
しっかりと鍵がかけられている

なんとかしてドアを開けられないか。などという素振りを見せることも
大きなリスクに繋がる


出してはいないが、ナイフを隠し持っている可能性は十分にあった

こちらをそこまで動揺させないように
ひとまずは後ろポケットに待機させてるだけかもしれない。

それに、仮に逃げ出せても、
旅の盟友のギターを車内に置いてきぼりにはしたくない。。



助手席の彼が離れてから数分。。

駐車の違反を取り締まってる銀行警備員らしき女性が、
僕らのカーナンバーをメモ書きしてるのが見えた


両脇そして背後はスモークガラスで、外側からは中が見えないようになっていたが
フロントガラス越しに、女性は車内の僕らを一瞬だけ覗きこんだ


“助けて!!” 声にならない叫びが身体中にこだました


押さえつけられた身体を揺らし、
目で訴えかけてみたが、いまいち思いが伝わらなかった


“チャンスかもしれない”


そうとっさに思い立ち、脇にいた男性の手を力づくで払いのけ
勢いまかせで、今度は車のドアを何度も叩いた


ドン!ドン!ドン!! ドン!ドン!ドン!!

僕は今 彼らに捕えられているんだ!!

どうか気付いてくれ!

起きてることの異常さを必死に伝えたい一心でとった行動だった


彼女は突然の窓の激しい音に驚いた様子で
一瞬、足を止め、どこかいぶかしげな表情をしたのが
スモークガラス越しに見えた


しかしそこから起きてる現状が進展する気配はなく
隣にいた男性に、殴られ、もみくちゃにされながらまた身体を抑えられてしまった


『お前何やってくれてるんだよ!おまえはもうアウトだ! アウトだからな! 』


しまった。。

後先かえりみず、かなりのリスクを背負う行動に走ってしまった。。


息を切らせながら、それ以上の抵抗をやめた


と、そのタイミングでリーダー格の彼が助手席に戻ってきた


すぐさま自分を抑えていた男性が、今起きたことを彼に説明。


彼はひとまず、いったん外に出て

まだ近くにいた警備員の女性に平然を装い笑顔で話しかけ、
駐車料金を払い、また車内に戻ってきた


これからどうなってしまうんだろう。。

抵抗した代償として
どこかに連れられて、殺されてしまうかもしれない。。


「ごめん、俺がいけなかった。ごめん、、、

ただ、、俺はここで死にたくないだけなんだ 生きたいんだ! 生きたいんだ! 生きたいんだ!」


本音をぶちまけ 彼らの情にも訴えかけた

すると彼は意外にも落ち着いた様子でこう言った


『心配するな。お前を生かしてかえしてやる。』



そして車はまた走り出した


彼は目の前で分厚い札束を数え、
嬉しそうに取り分を分配していた

詳しく聞き取りはできないが、
スワヒリ語で、自分への皮肉も交じえながら
喜びを露骨にあらわにしているのがわかった


彼の様子から 罪悪感の三文字は、ひとかけらも見えない


どうして 被害者の僕を目の前に
そこまで嬉しそうにできるんだろう

人間の普通の感覚じゃない

ただ 狂ってるとしか言いようがない



気になる質問を投げかけてみても
『テメ―に話すことはない。黙ってろ』と突き放された


一度におろせる額に限度があった為
それから彼らは二件目のATMへと向かった


自分の中に 抵抗する気力はもうまったくなかった


お金をおろし終えると
大量の札束を土産に、またリーダーの彼は車に戻ってきた


取り分の50パーセントが彼で
あとの半分を、手伝ってくれた二人に報酬として与えてるみたいだった


『総額で~~シリング(タンザニア貨幣)、お前の口座から引き落とした。

これからお前を安全に解放してやる。』


そう言い、用済みになった荷物を返された


どういうわけか、銀行のカード、パソコンなどはちゃんと返され
“お金”と“スマートフォン”だけ彼の手に残った


パスポートやクレジットカード、他の小物も随分前の段階で投げ返されている


さらに彼は
『飯や、今夜の宿代に使え』とおよそ2000円分のお金を手渡してきた


思わず口から 「ありがとう、、」の言葉が漏れる


自分からお金を強奪した彼に、なんで感謝を伝えないといけないんだろう。。


矛盾からくる歯がゆい思いを、ぐっと我慢した



彼らはまた少し車を走らせ、割と人通りのある通りの近くで停車した


同じタイミングで、彼らが事前に電話して呼んでおいた
バイクタクシーが自分をピックアップしにやってきた


『車を出たら、振り返らずにあのバイクタクシーに乗れ。絶対振り返るなよ』


できるなら、
車のカーナンバーを記憶しておきたかったが
もうこれ以上ことを大きくしない為にと、言うことを素直に聞いた


ギターを返され、無言でバイクタクシーの方まで歩いていき、運転手の背中にまたがると
バイクはすぐに走り出した


行先はどこだろう。。


運転手は英語が理解できない様子


この彼に、いましがた強盗に遭ったことを伝えることさえできない


なにはともあれ

僕は生きている。

相棒のギターも無事だ。


冷静になろうと努めた


ひとまず、朝バス会社に置いてきたキャリーケースを取りに戻ろう


そう思い、メモしておいたバス会社の名前を運転手に伝えてみたが
まったく理解してなかった


どうにか行先を伝えたく質問を繰り返していると

大通りの路肩で運転手はバイクを急にストップさせた


が、止め方が下手で、バイクは倒れそうになり
思わず身を投げ出されそうになる

と同時に、交通違反を管理してる男たちが一目散に駆けつけてきて
運転手を、いきなり包囲した


なんだなんだ、、

強盗に遭ったあとに乗った
バイクタクシーの運転手が、今度は道路交通法の違反か?


あっけにとられながら、その様子を一瞬傍観したあと

もう どうにでもなれ。。という気持ちで、とぼとぼと、歩きだした



見渡すと警察達が、大通りの真ん中で車を誘導しているのが目に入った


まずは彼らの助けを借りよう。。


声をかけ自分の身に起こったことを、ゆっくりと説明すると

『ひとまず、日本の大使館に相談にいきなさい』とアドバイスされた


彼らからそれ程大きなリアクションは返ってこなかった


日常茶飯事に繰り返されてることだから だろうか。。




改めて違うバイクタクシーに乗り、

バス会社にキャリーケースを取りに行ったあと

僕は日本大使館のドアを叩いた








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この事件が身に起きてから一週間以上経った現在は

無事にタンザニアを出発して、行きたかったイスラエルにも立ち寄り、
大事なミュージシャン友達との約束を果たす為に、スペインに来ています


先日 Facebook上で、応援してくれてる世界中の人に
事件のことを知らせたら

沢山の前向きなメッセージが届き 

『自分は今世界のみんなと “うたう旅” をしているんだ』 と実感させられました


彼らのオモイに、未来でもっと応えたい


どんな道を通ってもまた、より素晴らしい明日につなげていけるのが人生の面白さ


そう信じながら、9月10日にひとまず日本に帰国します




最新の記事に詳細を載せた
“10月15日”に赤坂ノーベンバーイレブンスで開催予定の
帰国記念ライブ&トークショー

よければ見にいらしてください




会場での再会 とても楽しみにしてます!















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ザンビア②、マラウィ、タンザニア / Zambia②, Marawi, Tanzania :: 2015/08/30(Sun)













ボツワナからザンビアに再び戻り


首都“ルサカ”へとやってきた


ここではカミヤくん達、海外協力隊ネットワークを通じてつながった
男の子(ニッチー)の存在があった


初日は彼の家の庭で、
同じくザンビアで働いてるという男性(リーダー)と、女性(ジュンちゃん)も参加して
星空の下 みんなで贅沢な音楽バーベキューパーティーをした


翌日はニッチー&リーダーと一緒に町を歩き
路上ライブの場所探し


色々と歩き回ったけれど、アフリカは文化的理由からか、
道端で歌ってお金を稼ぐのは難しい現実がある


それならば ということで
彼らのアイデアで、ライブが頻繁に行われてるという
レストランをアポなしで訪ねてみた


オーナーに自己紹介すると

『一度ネットで きみの音楽を聴いてみたあとで連絡する』と かえされた


本当にチェックしてくれるのかなぁ。。と

うっすら疑っていた自分の予測に反して


それから2時間後にちゃんと連絡をくれたオーナーの返事は


『Youtube 見ましたよ。私の好きな感じだった。今夜 ライブしても構わないですよ。』


やった!

この瞬間、ひたむきに歩き回った僕らの
長い一日が報われる音が聞こえてきた


急いで準備を済まして、僕らは再びレストランへと向かった


『今から、ステージ台を作るからちょっと待っててくれ』


迎え入れてくれたオーナーに
ライブOKをくれたことに対して改めてお礼を伝えると、

なんでも彼の娘さんもミュージシャンだそうで
現在はオーストラリアで活動中なんだそう


なんかきっと この人との出会い自体に、縁があったんだなぁ。。



休憩を挟んで

この夜は三時間ほど弾き語りライブをした


一日の最後の締めくくりに、
ニッチー達と お疲れ様 の乾杯。。


熱い中、一緒に音楽が出来る場所を探し続けてくれた彼らと

優しく自分を受け入れてくれたオーナーのおかげで生まれたライブ

ハッピーエンド




ずいぶん前にここに書いた

“諦めなかったその先に待ってる答えってある” の意味を深くまた実感できた







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91カ国目 マラウィ


首都“リロングウェ”



初日は日本人のカツロウさんという方を
これまた同じネットワークを通じ紹介してもらい
一泊だけさせてもらった


滞在二日目の朝

カツロウさん宅から宿へと移動して、
チェックインした後

“フォーシーズンズホテル” という場所を訪ねた


前の日に道端で話したアーティストに

「“室内で歌える場所”がどこかないか?」 と尋ねてみた時に、
教えてもらったのが理由


でも、今回もまったくアポなしでの突撃


あまり大きな期待は持たずに

フラットな状態でトライに来てみた感じだった


ホテルの敷地内の一角に
『カトマンドゥ』 というレストランがあり

そこでネパール人の女性オーナー “ア―シャ”と出会う


旅のことを少し説明したとはいえ

こちらの素性を詳しく知らない段階だというのに
彼女はライブオッケーの返事を、すぐにくれた


やっぱり トライって大事だな。。

来てよかった


『夕方の五時にまた来てほしい』 と言われ


余った昼間の時間

もう一軒 行ってみたかった所を訪ねた


町の中心から少し離れたところにある音楽の学校

ココも同じく、前の日に道端で話した男性から

『ミュージシャンたちがよく集まるから、行ったらいいよ』 とアドバイスされた所だった


人に正確な場所を尋ねながら、
まだ舗装がされていない、砂の道を歩いて行く


周囲には、ぽつりぽつりとだが
古ぼけた小さな店が建ち並んでいる

本当にこんな
現代から少し取り残された町の片隅に
音楽の学校なんてあるのだろうか。。


しばらくいくと、ミュージックスクールの看板を掲げた建物の前に着いた


門番に開けてもらい
敷地内に入ると、生徒らしき姿は殆どなかった


『土曜日でもミュージシャンで盛り上がってる』って
言われて来たのに、完全に休校日だ。


でも、学校の感じだけでも見れて良かったな


周囲で見かけた建物達と同じく
お世辞にもモダンとはいえないけど、

“音楽を学ぶ” という点では十分な空間


途上国においては特に

まず “学校がある” という事実が大事。


(ちなみに二日後の月曜日

改めて覗きにきた時は、生徒達が熱心に授業に取り組んでるのを拝見出来た。)




夕方5時、フォーシーズンズホテルに戻った


スタッフがステージを設けてくれて、
6時からライブはスタート


1時間半ほど、歌ったところで

音に導かれてやってきたという女性達が声をかけてきた


『明日の結婚パーティーでも、よければ演奏してくれないかしら?』 


彼女達から突然の嬉しいオファーを貰う


ステージが、また次のステージを運んでくれた


ラッキーの贈り物だ


翌日は彼女達やその関係者が
盛大にホテルの中庭で催した結婚パーティー会場の入口で

ベンチに腰掛け、弾き語りで人々をおもてなしした


自分は来客者を歌で迎え入れる音楽家という立ち位置。


空は晴れわたり、とても平和で幸せ空気に包まれた 結婚パーティーだった









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92カ国目 タンザニア




マラウィーから長距離バスに乗り

次の日の明け方 国境へと辿り着いた


ビザの取得を済まし、外に出ると
バスはもう、出発する直前だった


でもまだマラウィーの貨幣を、タンザニアの貨幣に換えていない!


見渡すとそこらじゅうに怪しい両替商たちがいた


本当ならもっと公式な安全なところで換金したかったが、
時間的にそうも言ってられないと思い、とっさに若い両替商に話しかけ、15ドルほど換金した


はずが、、

バスに乗り込む直前
もう一度もらった額を計算してみると

実際に受け取ったのは15ドル相当のお金ではなく、たった2ドルの小銭程度だったことに気が付いた


ゼロの桁がひとつ少ない。。

まんまと彼らにぼったくられた。。。


見渡してみても
もちろん彼らの姿はもうない。。


悔しさを我慢して出発するバスに乗り込み、
なんとか気持ちを切り替えようとしてると

今度は周りがやけに騒がしい


気付くといつのまにか、
警察が車内にいて、ひとりの乗客に事情聴取を始めている


それに対して、周囲の乗客達は口々に何かを主張している



しばらくすると

ひとりの男性が、周りから罵倒されながら、降りていった


その後も 警察の事情聴取は、相変わらずまだ続いている



2時間後。。

バスが止まり 手錠を持った別の警察が乗り込んできた


人々と警察で、更になにやらもめている様子


傍観していると、

事情聴取を受けていた男性と
何人かの乗客達 そして警察が降りて交番に行く姿が見え

近くの人に、起きてることを改めて聞いてみた




彼の説明によると


数時間前

渦中の男性が、ボーダーで 
“100ドル札” をタンザニアの貨幣に両替したらしい


だが、彼を担当した両替商が、
『もらったお金は偽札だった!』と 後で警察に通報。


これが普通に事実ならば
筋は通るが、この事件の裏にある真相は違うという


実はその両替商と警察はグルなのだそうだ


100ドル札は本物だったという事実を知っているのに

警察は、無理にでも疑いをかけ

『逮捕されたくないなら、賄賂をよこせ』と 男性を脅かすつもりなのだという



その手口を知ってる乗客達は、
警察から男性をなんとか助けようと
必死になっていた というわけ




彼らが交番に行ってから一時間後。。

幸いにも男性は
一銭も警察に払うことなく解放され


バスはまたタンザニアの首都に向けて走りだした






警察の在り方って

国によってここまで違う















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ザンビア、ジンバブエ /Zambia, Zimbabwe :: 2015/08/29(Sat)










89カ国目 ザンビア

“リビングストン”





宿をチェックインする時に、横に居た見慣れた女性


あぁ! ナミビアで出会った日本人やよい!


たった数日ぶりの再会なのに、ちょっと久しぶりに思えた


それもそのはず

あの日、簡単に行ける手段を選ばずに
思い切ってナミビアを出発してからここまでの数日間
色々とまたあったわけだから。。


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(in Livingston, Zambia )


「迷惑でなければ、路上ライブを店の近くでやってもいいですか? 世界中で歌いまわってるんです。」


スーパーの店長に聞きにいくと


『実は私の父もミュージシャンなんだ。音楽って素晴らしい。

売り場からなんでも好きなものを選ぶと良い。君にランチをごちそうしたい。』 と


突然のサプライズギフトを貰った


エールにしっかりと応えるべく
店前でしばらく歌ってると、

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彼はミュージシャンであるという例の父親を連れて
実際に聴きにも来てくれた。。


翌日は世界三大の滝のひとつ
ビクトリアフォールズ にやよいと出かけた

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カナダのエンジェルフォール
南米のイグアスの滝も見てきたので
これで 三大制覇!

虹が綺麗にかかり僕らを迎えてくれた


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アフリカに入ってからというもの、
道端の人に 『歌って! 歌って!』 と言われることが増えた

全員のお願いには応えられないけど、
できるかぎり、こうやって彼らに日本語で歌を伝えることを心掛けてる


逆に

アフリカを旅してる時に
耳に飛び込んでくる彼らの生活に密着してる音楽はといえば

どれもリズミカルかつキャッチ―で、聞いててすごく面白い楽曲ばかり


特にベースの放つグルーブ感は別格


アメリカの黒人ミュージシャンの持っている
凄まじいリズムセンスと通じる何かを彼らからもしっかりと感じる


歴史が関係してるのか、

音楽って、アフリカの人たちの生活に
本当によく密着してると思う





次の日はいったんザンビアを離れて


90ヵ国目 ジンバブエ



イミグレーションからタクシーに乗り

到着したターミナルから長距離バスに乗り込む


けれど発車してから数時間後

バスのエンジンがどういうわけか故障して、
乗客とみんなで、真昼間の道端で立ち往生。。。

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深刻には考えず、ストーリーの行く末をただ静かに見守った


二時間ほどすると

通りかかった大型トラックが手助けにやってきた

ゴム紐をくくりつけて、バスを引っ張っていくという
なんとも無謀な挑戦

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結局バスはピクリともせずに、ゴム紐だけ派手に千切れていった


運転手いわく

『大丈夫。修理屋に連絡してあるから、彼らが時期に直しにやってくる』 という


こんな人里離れた山道に本当に来てくれるのかな


それからまた数時間が経ち、ついに日が暮れた


それでも乗客達と辛抱強く次の展開を待つことさらに2時間。。



大体夜の8時くらいだったと思う


ようやく救世主“車の修理屋さん”が到着


そして30分もかけずに、あっという間に修理完了。


こういう時に何かを専門にしてる人の偉大さって身にしみる


昼間からずーーーーーーーーーーーーっと

身動きとれずにいたバスが、
歓喜の雄叫びをあげ、自由へと解放された瞬間が、
やけにドラマチックに感じた





そうして深夜12時

やっとのことで “ブラワヨ” という町に到着


もう遅かったので、ターミナルで眠りについていたバスの中で
他の乗客達と寝かせてもらった



次の日の朝

タクシードライバーから助言を貰った

『今日も明日も、国の祝日で、この町は人があまり出歩いてないから、
歌うんだったら首都の“ハラレ”にもう向かったらいいんじゃないか?』


うん。

自分的にも周りを見渡した感じ
なんとなくその方が賢明な気がする


それでも、少しは町の人に自分の歌を届けたいと思い

唯一活気のあった早朝のバスターミナル付近で
ギターをかき鳴らした


それから少々慌て気味で 首都行きのバスに乗車


昨日に続き 7時間の長い道のり

途中で幾度となく立ち寄る小さな町のターミナルは
大勢の物売りと人で完全にカオス状態

押し合いながら
バスの中を頻繁に人々が出入りして、
あまり落ち着けなかった


なんかインドのバス移動もこんな感じだったっけな。。


手で食べる習慣を見た時もそう

アフリカとインドの間に 時々、見え隠れする類似性




首都 “ハラレ”

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移動で疲れた身体を
宿でしっかり休めた翌日

歌うために街の中心へと出た


しかしながら

数日前にノートパソコン

そしてこの日はついにキャリーケースといった具合に

実は、大事な仲間達が次々と寿命を迎えていて、解決しなければいけないことが幾つかあった


街の小さな交番にお願いして
動きづらくなったキャリーケースを
数時間だけ預かってもらうことにして

ギターだけ担いで、
路上ライブ場所、キャリーケース、パソコン修理のことなど
尋ねながら街をうろうろとした


ただ昨日に続き、その日もまだ祝日だったので
閉まってる店が多く目につく


路上ライブに合いそうなストリートもなんとなくもぬけのからで、

パソコンやキャリーケースの為に何か探すにしても
どこかで歌うにしても

明らかに翌日の方が良いという感じがした


しかたなく交番に戻り、キャリーケースをまた転がして宿に帰ることにした



なんとなぁく。。途方にくれかけていた夕暮れ間際


宿の近くにあるカフェでちょっと休むことにした


店に入ると日本人らしき
女性がいることにすぐに気がついた

自然と挨拶する流れが生まれ
知り合った日本人 サカタさん

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ジンバブエ滞在はもう数年と
結構長いとのこと。


心が少し彷徨ってる時の
日本人との思いがけない出会いは、旅中本当によく効く


ヨハネスブルグのりょうこさんに続き
またベストなタイミングでやってきた感謝すべき出会いだった



その彼女を通じて翌日つながったのは

ジンバブエで海外協力隊として生活している
“建築家”のカミヤくん 

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隣にいるジャージの彼は
旅行で遊びに来てたお友達のトミタくん


数日間、家に泊まらせてもらえた


彼を通じジンバブエで生活している他の日本人たちともつながることが出来た


日本人の輪の中にいると
アフリカを旅してる感覚が少し薄れていくのは事実だけど
これはこれで、旅の貴重な思い出の1ページ。

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カミヤくんは
来年日本に戻ったら自身の建築事務所をスタートさせるんだそう

陰ながら応援したい。


何かをクリエイティブするという点では
ミュージシャンも建築家も同じ世界にいる

多くは知らなかった建築のことについて
彼から色々と教えてもらえた



そういえば、彼が路上ライブの写真をたくさん撮ってくれたので

ここに

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(2015. 8. 13 in Harare, Zimbabwe)



ジンバブエ滞在の最後の締めくくりは
縁をつないでくれたサカタさんと再会して
彼女の友人達と、ちょっとしたサファリパークにハイキング


音楽も披露できた

ジンバブエ



サカタさんとの出会いがなければ
ジンバブエはもっと早くに出発してたに違いない。


ちなみに
気兼ねなく滞在を延ばすことができたおかげで

キャリーケースは、
よく考えてから新しいものを買うことができ

パソコン問題も、カミヤくんが
ちょうど誰かにあげよう。。と考えていたノートパソコンを、安く売ってくれたのですぐに解決できた。



素敵な出会いの連鎖が

未来をまた好転させてくれた














  















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ボツワナ② / Botswana② :: 2015/08/28(Fri)










あくるあさ


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彼にお礼を告げ

となりにいる友人の車に乗せてもらい
街の中心まで行くことができた

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道の途中で日本人と鉢合わせ

大学の先生と生徒さん。

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研究のために定期的にボツワナに来てるそう。

女性の方は前の晩にも、一度少し言葉を交わしていたりする



お互いグッドラック!そして路上ライブ!

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(in Ghanzi, Botswana)



次の町へ向かうお昼過ぎ

ミニバスに乗り込む手前で女性から話しかけられた


『あの、、できたら二人の子供の面倒をみておいてくれませんか? 

運賃が高いから私はこのバスには乗れないけれど、 
到着する向こうのバスターミナルで、彼らのお母さんが待ってるから、
バスの中でだけどうかお願いできないかしら。。』


責任をすごく重大に感じ
最初は、日本人の自分じゃなくて
現地語が喋れるボツワナ人に頼んだ方がいいのでは?とアドバイスした


でも、それでもなぜか僕に頼もうとしてくる


なんでだろう?


逆に現地人に頼むことがリスクになるのかな?


どうも放っておけなくなり
覚悟と責任を持って、バスの中でだけ子供たちの面倒をみることにした

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面倒をみるといっても

お菓子の袋を開けてあげたり、
途中の検問でバスを降りなければいけなくなった時に誘導してあげたりする程度

でもほんの数時間 一緒にいるだけでも
彼らのあどけない寝顔がとてもいとおしく感じる自分に気がついた


バスのターミナルに着くと
約束通り彼らの母親が待っていてくれた

まったく大したことはしてないけれど
貰った『ありがとう』に、ほんの少しだけ自分を誇らしく思った





“マウン”



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(in Maun, Bostuwana)


翌日に出発するつもりでいたので

宿をチェックインしてから
すぐに路上ライブへ出た

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歌い終えた夕暮れ

宿に戻った時は、辺り一帯完全に暗闇で町は停電中だった


貸し出してくれた電池式の豆電球

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スタッフに聞くと
節電の為にある程度定期的に、町が実施してることだそう


電気がないのは不便に思えるけど
だからこそ聞こえた星空の音楽





翌朝の五時。

まだ太陽が昇ってくる手前に
“夜空を翔ける飛行機雲”を見た


昼間のそれとはまったく違う世界観を放っていて、
いつか歌にも出来そうな予感さえした


早朝のバスに乗り込み次なる一歩

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途中、ずっとどこかで期待してた
アフリカならではのハプニングが起こった


道路を横断しようとしていた “野生のしまうま達” に遭遇して

一瞬だけスピードが緩まったバス。


そう。僕は今アフリカ大陸に来てるんだ




それから乗り継ぎを一回はさみ 6時間後 

“カサネ” という町に到着

したのはいいが、パッと見渡した感じ



なにもない!


ひとまずwifi が使えるレストランで
この辺りの情報を集めてみることにした


調べてみると、リーズナブルな価格で
動物達に会えるサファリパークがあるという


アフリカの旅とはいえ、
次 いつサファリに行けるかわからないから
このタイミングで行っておこうか


ただ問題は宿泊先。。

ネットの情報によると
テント泊でもしない限り、この辺りは高い宿ばかりだそう


レストランの店員さん達に強くすすめられた
“クワラペ サファリロッジ”という宿に、タクシーでひとまず向かってみることにした

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受付に値段を尋ねると
他の宿の半額に近い値段設定だったが

その日はすでにもう満室。 


たぶん二倍近くかかってくる宿代を払ってまでして
違う所に泊まるという選択肢は、自分の中になかった


「明日動物達をどうしても見たいんです。
でも泊まる場所はここ以外に考えられません。どうにかなんとかなりませんか? 」


無茶と承知で駄々こね作戦に出てみる


隣にいたタクシーの運転手も
知り合いに電話をかけたり、色々とトライしてくれている中
大人げなくしばらく粘っていると、 

ふいに現れた一人の従業員が
『ならば 今夜は家にとまればいい』 と救いの手を差し伸べてくれた


「ほんとにいいんですか!?」


あとでしっかりお礼は払うつもりで、
彼の優しさに恥ずかしながら一晩だけ甘えさせてもらうことにした



肝心のサファリツアーは
翌朝の6時半に宿から出発だという

受付でツアー代金だけを払い
助け舟を出してくれた従業員の男性とタクシーに乗り込むと
数分もかからぬ内に彼の家に到着



中に荷物をひとまず置かしてもらうと、すぐに鍵を託された


『私はまた仕事に戻る。夜10時くらいには帰ってくるから。』 と


彼は簡潔に言い、足早に出ていってしまった




時刻はまだ3じ過ぎ。。


日暮れまで、暇つぶしに辺りを散歩でもすることにした

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あちょーあちょー!!と

カンフーで戦いを挑んでくる子供たち

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なんだかこうやって
町はずれをぶらぶらするのってひさしぶりだな

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たわいのないことを子供たちとお喋りしていたら、

もう夕焼け。。



男性は、結局夜10時半過ぎに家に戻ってきた


別に怒ってるというわけではなく、どうも寡黙な人らしく、

十分なコミニケーションをあまりとれぬまま、僕らはすぐに就寝。。。




翌朝は5時に起床。

6時半出発のサファリツアーまで余裕はまだあった


あたりは明け方前の暗闇


彼の家から、宿まで歩けば10分程の距離だけれど
彼はタクシーを呼びとめてくれた


時間帯的にまだバッファローやぞうなど、
野生の動物達が近くを流れる川の水を求めて
活発に動いていて、かなり危険だという


強盗達ではなく動物達。


アフリカらしい事情だなぁ


宿に無事に辿り着き6時半を回った頃

他のツアー参加者たちと待ちに待ったサファリに出発!

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あっハイエナ!

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水中で夢を見るカバ!

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ライオン!

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動物を見かけると車を少しの間だけ停めてくれる


なのに

インパラというシカに似た動物の前でだけ
運転手が一回素通りして

思わず吉本張りにズッコケようかと思った

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おそらくサファリはどこでもそう、

いつどんな動物に会えるかは、
結局のところその日の僕らツアー参加者の運次第らしい


ライオンを見れたから、
あとはキリンを見れたらいいのになぁ と
切に願っていたら






きりぃぃぃぃぃぃん いたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!

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こうして自分的には満足だったサファリツアー

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と締めくくりに書きたいところだけど、
ひとつ心にひっかかったことがあった


彼ら動物達は広大な敷地の中で
動物園よりは、はるかに自由な暮らしが出来てるとはいえ

やはりどこか、僕ら人間が本来の居場所をいっぱい奪ってしまってるのが現実なのかな。。 
という複雑な気持ちになった




できることなら

“自由”を 心、身体いっぱいに感じて いつも生きていたいよね



動物も





そして人間の僕達も



















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ナミビア、ボツワナ / Namibia, Botswana :: 2015/08/27(Thu)

 








87カ国目 ナミビア


“ウィンドフック”


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(2015. 8. 2 in Namibia, Windhoek )


だいぶ冷え込んだ朝

南アフリカのケープタウンから
およそ20時間かけてバスは到着。


首都 ウィンドフックは
大型のショッピングモールがありイメージしてたよりもこ洒落た街で
路上ライブが比較的やりやすかった

ここに来るまでの速足で
鈍りかけていた “散歩する感覚” を取り戻すのにも良い機会


予定よりも滞在を数日伸ばすことにした



三日目の朝

泊まってた宿が満室になってしまい
薦められた別のホステルにしかたなく移動


それが新たな縁を呼び
出会った日本人の旅人 ヤヨイ

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となりのいる男性はベルギー人


他の宿泊者とセッションしたり
みんなで盛り上がった

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翌日は 彼女のインドビザ申請を少しお手伝いした後
また路上ライブ

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次の国へ向かうことに決めた五日目


ナミビア ~ 隣国ボツワナの移動は、
通常のバス移動ができないらしく、朝からだいぶそわそわしていた

なんでも途中のポイントにおいては
ヒッチハイクもトライしなければいけないらしい。。


ネットで調べても情報は微妙に錯綜していて

無事に日暮れまでに目的の街までたどり着けるのか、
まったく確信が持てずにいた


アフリカの大手バス会社を使い

“ボツワナではなく、ザンビアに20時間かけて移動する” という
断然安全でトータルコストも明らかに良い、別の選択肢もあり

ヤヨイは翌日にそのルートで行くと言う


むしろ 僕がなぜ手間のかかりそうなルートを選ぼうとしてるのか、彼女は不思議がっていた


怖かったけれど、
ボツワナのローカルな街を飛ばすのはいやだったし
敢えて飛び込む方を選びたがる自分のいつもの直感を、ここでも信じてみたいだけだった



時刻はもう10時
 

躊躇っててもしょうがない


さすがにもう行かなきゃと思った時

幸運にも、同じホステルにいた
他の宿泊者が、詳しい行き方を知っていて
出発の直前で、色々とアドバイスをもらえた


『心配ないさ。ここナミビアからボツワナへ行く人は連日沢山いるから
君は無事に辿りつけるよ』 と背中をどんと押され、
たちどころに漲ってきた希望


さらに、その会話の中にいたもう一人の宿泊者が
乗合いタクシーが発着してるというガソリンスタンドへ車まで出してくれた

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いい流れがきてる。

ヤヨイに別れを告げホステルを出発し
しばらくして ガソリンスタンドに到着

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乗合いタクシーに必要な
十分な乗客が集まったのは
それから30分後

さぁ ボツワナへ向けて いざ出発!

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二時間ほど走ると、

途中の小さな街で違うタクシーに乗り換えることになった


また他の乗客で十分に席が埋まるまで待たなければいけない
いつものアフリカンスタイル


直行で行けると思っていたのに
ここで足止めをくらうとは思ってなかった、、


日暮れまでにホントにたどり着けるのか、、少し気がかり。。。


結局タクシーがちゃんと風を切り走りだしたのは、
それから一時間後のことだった



“なにが起きても受け入れて

急かしてくる焦りに 流されずにいよう” 





そうして夕方4時を過ぎた頃。。


ようやく越えることが出来たボーダー





88カ国目 ボツワナ


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警察官らしき男性が運転する小さなワゴンに乗り

イミグレーションから10分程の距離にある場所で
待ち構えていた 本日の最終目的地としてる街 “ハンツィ”行きのミニバス


時刻表を見ると
お昼の早い時間に一本と
夕方五時にもう一本だけ、バスが出ているみたいだった


着いたときはもう出発間際。


良かった、、ぎりぎりで間に合った。。


そういえば、
どこかで得た “ヒッチハイクしなければいけない” という情報は
結局今回の自分の辿ってきたルートとは当てはまっていない


色々とラッキーにことが運んだということなのかな


近くの店で急いで換金を済まして
バスに乗りこむ

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日暮れはもうすぐそこに迫ってきていた


着いてからの夜の宿探し。。 治安は果たして大丈夫かな




二時間ほど走り
夜の7時過ぎ 目的地 “ハンツィ” に無事に到着。


さぁ急いで宿を見つけないと


しかしアフリカの中でも、
この国の宿はどこも高いことで有名

ひとまずバスのドライバーに
一番リーズナブルな宿を尋ねると、心配してか一緒についてきてくれた


歩きながら色々と話してる内に


『それだったら僕のバスで今夜は眠ればいい。

僕自身防犯のために、毎晩バスの中で寝てるから、君さえよければこちらは問題ないよ』 と

突然、思ってもみなかったアイデアを持ちかけられた



Wonder storyの仕業による、何かの縁も感じたので
お礼を言い、お言葉に甘えることにした



バスに荷物を置かせてもらい

ギターだけ担いで夜のバーに一緒に向かった

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彼がドライバーの男性


バーの店主のおばさんに確認をとり
地元の人たちに一曲歌ってみた


酔っ払いも多く
みんな聴いてるというよりも
好奇の目でこちらをじろじろと見てくるのを感じ、、

どういうわけかアウェー感が漂ってる中でのボツワナ初ライブは、
警戒心と戸惑いで幕を閉じた



『気を落とさなくて大丈夫。

今まで聞いたことのない日本語の音楽を理解するのは、彼らにはまだ少し難しいだけなんだ。』


どこか達観した意見で、僕の心の肩をそっと叩いてくれた彼


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それからその夜はそのまま彼に同行して
もう一軒のバーと彼の友人のところに顔を出した



街灯の少ない夜道


ぬくもりのある声で、
沢山のストーリーをお喋りしてくれる物腰柔らかい彼


視力の関係で少しぼやけていたけれど
靄の先から伝わってくるのは満点の星空




23時を回った頃
バスに戻ると

彼は慣れた様子で、座席をどかしブランケットまでくれて、完璧な寝床をつくってくれた




今夜はどうもありがとう


そして おやすみなさい。。




思い起こせば

今朝の出発時は、色々どうなることかとあれやこれや心配したけれど

こうしてまた人との出会いに助けられたんだな。。





安全そうな橋を渡らない時

ふいに身に届く
人の優しさのギフトに、こうして感謝することが多々ある















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